資産形成は長いみちのり。
社会にでてお金を稼ぐようになっても、日々の出費に追われ、よほどの倹約家でなければ貯金などままならないのが一般的ではないでしょうか。
僕も会社に入って何年も貯金などできませんでした。
このままではやばいと、給与から自動引き落としで財形貯蓄をはじめましたが、すでに入社から3年は過ぎていたと思います。
資産形成という言葉など知る由もありませんでした。
今日は、社会人になったら資産、中でもキャッシュをどんなふうに増やしていったらいいかを考えてみたいと思います。
①まずは自分という資産(人的資本)で稼ぐ。
身もふたもない話ですが、お金は自分の身体と頭で稼がないとはじまりません。
それには、仕事によっては一定レベルの勉強や訓練を必要としますし、組織に入れば人間関係への配慮、そして身体的そして精神的な健康管理もしながら、健康で働く気持ちを持続していく必要があります。
まずはわずかな給与でも外からお金を持って帰ることが資産形成の第一歩です。これが基盤です。
②定期積立を使う。
給与が毎月決められた日に振り込まれてくるようになったら、その一部を無理のない範囲で、定期積立していきましょう。
もちろん財形貯蓄でも良いですし、はじめは毎月3千円からで充分です。
強制的に別勘定の口座へ資金移動すれば、簡単に手をつけられませんし、知らないうちにお金が積み上がっていくはずです。
定期積立は元本割れはありませんし、最強の金融商品です。
③家や教育的支出は最優先である。
持ち家を買うか貸家に住むかといった議論は置いておきますが、大きな買い物をする場合にはできるだけ借入れ(ローン)を少なくしましょう。
自分の背丈より大きな買い物をして、借入の返済に窮するようであれば、資産形成など考えても時間の無駄です。
教育費など人生のイベントで必要になる資金は確保しておくのが最優先です。
④勤倹貯金できての資産運用である。
①〜③の次に、いよいよ資産運用です。お金に働いてもらう番です。
仕事も不安定、貯金もそこそこのレベルでの投資はお勧めできません。
仕事をし、倹約に努め、生活に少しでもゆとりがでてきたら、運用を考えてみるのもいいでしょう。
投資はある意味ギャンブルですし、元本を毀損してもいいやという気持ちでないと身動きが取れなくなります。
投資をしなくても損するわけではないということはよく理解しましょう。
⑤資産運用は誰もが知っている金融機関を選ぶこと。
金融商品を購入する窓口ですが、もちろんネット銀行(証券)でも構いませんが、それなりに安全かつ信頼のおける金融機関を選びましょう。
なんだそれという投資ファンドや利回り確約といったマンション投資などに大事なお金を任せることのないようにしましょう。
余談ですが、決して知人などからの儲け話には乗らないようにすることです。
今も昔も絶対に騙されないような人びとが騙され続けてきたのですから、仕組みは巧妙かつ説得力があるはずです。
儲かるのはあなたではありません。お金なんか全然ないよ、と貧乏ぶるのが賢明です。
⑥投資タイミングは慎重に。
世の中が活況を呈している時は買い場ではありません。そして、自分が買いたい買いたいと思う時こそ、自制することです。
富は差異からしか生まれません。
安い時に仕入れて高く売るだけです。
下落タイミングをひたすら待つのみです。
それでも下落タイミングなんかわからないし、でも少しでもコツコツ増やしたい場合には、ドルコスト平均法で投信を毎月あるいは毎日買い付けするのが良いと思います。
長く続けていけば、大化けはしませんがいつか投資の果実を手にする日がくると思います。
投資そのものが趣味である、投資の高揚感がたまらないといった方以外は、有り金をすぐ投資に回すのではなく、長いスパンで資産形成を学んでいった方が良いと思います。
基本的な資産形成のスタンスは、増やすことより、減らさないことに重心をおくべきではないでしょうか。