会社退職後にはじめたこと
2019年3月に30年間の会社生活にピリオドをうち、おだやかな毎日を過ごしています。
ストレスがないことや単調な日々に不安を覚えることもありますが、贅沢な話です。
アルバイト先での少々煩わしい人間関係もありますが、そんなことはたいしたことありませんね。世の中の抱える多くの問題や障害に比べれば、何だそれと言った感じです。
ひとの悩みの大きな3つは、お金、健康、人間関係といいますが、僕の場合は面倒な人間関係を切り離せたのがとても嬉しいです。ひとりでいることになんの苦痛も感じませんし、大切な家族がいて、2〜3人とはいえど信頼できる親友もいますから十分恵まれた社会生活だと思っています。
退職後には自由な時間も圧倒的にに増えました。時間が欲しい欲しいと思っていた会社員時代、あれはなんだったんでしょうか。やりたいことはなんだったんでしょうか。
ひとりで過ごすことが増えたこの1年半あまりですが、与えられた多くの時間の中で何をしてきたのか、新しくはじめたことも含めて紹介したいと思います。といっても刺激的でひとが羨むようなことは何ひとつありませんし、参考になるようなことはありませんが、少し振り返ってみたいと思います。
①散歩・・・ 以前から地元の田園風景や市街地を散策してみたりしていましたが、現在はさらに時間があるのでよく歩いています。
世間的に見ればあのご主人よく見かけるけど仕事してないのかしらと言った感じですが、本人的には空を見上げ季節の花に目をやりながら気分よく歩いてます。
②酒蔵見学・・・昔からワイナリーへ行くのが好きで山梨県のワイナリーへ何度も足を運んでいましたが、退職後は日本酒の酒蔵にも行っています。
春先に日本酒造り体験に参加し、自分が手を加えた純米酒を後日飲むことができました。異質な体験も刺激になりますし、こういうの面白いです。
③クラフトビールの味比べ・・・アルバイト先のクラフトビールを片っ端から買ってきて家で飲んでいます。ラガー、エール、IPAといった酵母、麦芽、ホップの3つの要素でできているビールですが少しづつ自分の好みがわかり、なるほどなと思えるビールも増えました。
値段は1本300円〜600円とはりますが、外で飲むと思えばです。
④山登り・・・といっても本格的なものではなく、2時間もあれば頂上へたどり着くハイキング程度の山です。ひとりでしんと静まり返った森の中をただただ歩くだけですが、気持ちいいですほんとに。
⑤読書とギター・・・本は昔読んだものを再読することが多いでしょうか、内容忘れちゃってますし。気をつけてるのは同じ本を忘れてまた買い増すこと、やっちゃってます。
ギターは以前の記事にも書きましたが30年ぶりに再開です。誰に披露するでもなく少しづつ一音一音を噛みしめながらです。
50歳すぎのおじさんができることといえばこの程度です。しかし、これだけのことをできる時間があることにも感謝しています。
恵まれた環境にいるという前提を忘れずにいたいと思います。
この歳で会社を辞めたデメリットもあります。それはトレードオフですし、選んだ方を正解と思うしかないということです。
というわけで暇なおじさんの日常でした。
ゴミを拾う習慣
金木犀の香りが漂う季節になりました。僕が働くスーパーでもボジョレーヌーボーやクリスマスケーキにおせちといった予約パンフが店頭に並びはじめました。
アルバイト生活も1年を超え少しずつまわりの信頼を得てきていると思っているのですが、どうなんでしょうか。基本的にはマニュアル通りに早く、正確に、気持ち良くキレイに作業するだけのことですから、余計な評価など必要ないのかもしれません。
これからさらに飛躍して、どこかを目指すわけでもないですし、少しでも誰かの助けになれれば、お客さんに喜んでもらえれば、それが大事なのですが。
半月程度の出勤日数で残る時間を自身や家族のために使う毎日ですが、欠かさずやっていることがあります。それは近所のゴミ拾いです。家の近くに小売店と駐車場があるのですが、その近辺を中心にゴミを拾っています。自分の住んでる家はもちろん生活圏である近隣も大切な資産(価値)の一部ですから、やたらとゴミが散らかっているのもやはり気になります。不思議なもので散らかりだすとゴミの散乱は加速していきます。ゴミを見たら安心してその上に捨てられるのでしょうか。
毎日拾うゴミの量は大体5〜10点程度、タバコの吸い殻はキリがないので除外しています。捨てられた買物レシートだったり(これかなり多い)、空き缶やペットボトル、コンビニ弁当やカップラーメンの残骸、タバコの空箱やその包装ビニール、飴玉やお菓子の小袋、最近はマスクなどなど。ひどいときには、赤ちゃんのオムツやビニールに押し込められた汚物、中身が黄色い(小水?)容器、車のバッテリーなど、なんでこんなものがというものもあります。
確実に目に止まるゴミだけで毎日5点以上拾うわけですからタバコのポイすてを含めると相当数のモラルのない人々がいるということです。
モラルのない人がいるから怒りを覚えるとか、自分の良心に酔うとかそんな気持ちはまったくありません。
たんたんとああ今日も落ちてるなと思いながら拾う毎日です。
ある日一度だけ見知らぬおばあさんに「ご苦労様」と声をかけられ少し幸せな気持ちになりました。
どこかの企業が「ゴミ拾いは夢の欠片を拾っている」なんてことを紹介してましたが、もう半年以上続けてますのでそろそろ抱えきれないほどの夢であふれていても良いはずなのですが、まだまだということですね。
最近は何がなんでもゴミを拾ってやる、ゴミひとつない街にしてやるといったおかしな闘志がわいてきました。いつまで続くやらです。
いつかゴミを捨てたら罰金なんて条例ができるといいですね。あのシンガポールのように。
今どのあたりにいるのだろう
2019年3月に30年間の会社生活から抜け出し、早一年半が過ぎようとしています。たまに会社生活を思い出すこともあります。どちらかというと向いていないのに無理にテンションをあげてやった仕事やこいつだけは絶対に許せなかったなあとか、ネガティブなことのほうが多いでしょうか。執念深い性格なんでしょうね、きっと(笑)
社内外の人ともそれなりに上手くやってきたつもりですし、仕事もどちらかと言えば頼りにされる立場で動いてきたと思います(自分の評価は高い)。
それでもどこかで集団生活に向いていない自分を俯瞰していましたし、仕事についてもある程度まで経験つめば誰だってできるだろうとかいう冷めた気持ちの方が強くなっていました。同じような人間関係に同じような仕事、会社の窓の外に見える高層マンションを見ながらよくそんなことを考えていました。
会社を辞めたあとの生活を明確にイメージしていたわけではありません。今もこれが俺の人生だというような幹のようなものがあるわけではありません。
ただ、自分が選択したことがよりよくなるように努力するだけの日々です。
きっと手元のコンパスは狂ってないと信じています。今どのあたりの岐路に立っているのかわかりませんが自由にかつ注意深くしばらくは日々を生きて行こう、それが現在地です。
昔の思い出が止まらない
緊急事態宣言が出され1ヶ月が過ぎた頃でしょうか。ある晩夕飯を食べていたら、急に昔のことを思い出してしまいました。
時間と精神的に余裕ができたためか、急に生活が一変したのが原因かわかりませんが、気持ちが過去へ過去へと向かいはじめてしまいました。
いろんなことを思い返しては、眠れない日々が続きました。
毎日10時過ぎにすぐ寝落ちしてたのに、こんなことははじめてです。
もちろん50数年生きてきたので、たまに昔を振り返ってはあの頃は馬鹿なことやってたなとか、ズレたことやってたなとか、みんなどうしてんのかなとかふと思い出すことはありました。
しかし、今回はその時々の風景や交わした言葉のひとつひとつが鮮明に、嫌なことや辛かったこと、恥ずかしかったこと、良いことやうれしかったこと、夢中になったこと、たくさんの出来事が止めどなく蘇ってきました。懐かしさで押しつぶされそうになりました。
昔聴いていた歌なども聴くと切ないのに、次々に聴いてみたりしました。
あの頃にはもう絶対にもどれない、こんな気持ちははじめてです。
誰にでもこんな時期があるのでしょうか。
50歳過ぎのおじさんが空を眺めながらもの思いにふけちゃって気持ち悪いだけです。自己陶酔ですよね。
多くのことは忘れてしまってることばかりです。今後さらに記憶は薄れ、何も思い出せなくなっていってしまうときがきっとくるのだと思います。
ひとつひとつの小さな歴史があったことも忘れちゃうんだなと。
過去は美化されるとよく言われますが、まさにその通りです。
センチメンタルなんだかノスタルジーなんだか違いもよくわかりませんが、きっと元気のない証拠です。要は暇なんですね(笑)。
時間をはじめ失ったものはたくさんあります。逆に歳とともに今まで手に入らなかったものをたくさん手にしてきました。むしろ、手にしたものの方が多いくらいです。
ひとは欲張りですから失ったキラキラしたものを欲しがるものなんでしょうか。
少しだけ時計を戻してみたいと思い、やりはじめたのが、学生時代に趣味にしていたフォークギターです。
先日楽器屋に行って、小さめで安いやつを買っちゃいました。店のひとに「ほぼ30年ぶりなんです。なんだか昔のことばかり思い出しちゃって」と伝えたら、「素敵じゃないですか」と言われ迷わず購入、単純なもんです。
別に誰に披露したいわけでもなく、弦を押さえる指先の痛みを感じながら楽しんでいます。
それがこの緊急事態宣言明けにはじめたことです。
子どもはそんな父親の姿に少し戸惑ってますが、そんな父親の一面もあったということを知るのもまあいいのかなと。
一ヶ月近く、気持ちが過去と現在を行ったり来たりしましたが、また前へ前へ向きを変えて行こうと思います。
最近気に入った歌の中にこんなのがありました。ちょっと古いんですが素敵な詞です。流石ですね。
♪在りし日の己を愛するために 想い出は美しくあるのさ 遠い過去よりまだ見ぬ人生は 夢ひとつ叶えるためにある♪
子どもとともに過ごした季節
コロナ緊急事態宣言が全国的に解除されました。
ダイヤモンドクルーズ号の連日のニュースからはじまり約4ヶ月が過ぎようとしています。
毎日の生活は当たり前のように明日もくるものと信じていましたが、唐突に学校が休校になり、自粛自粛と叫ばれ、誰かが誰かのバッシングをはじめ、桜が咲きはじめチューリップの見ごろを迎えGWに入っても終わりがまったくみえませんでした。
いつもは気付きにくいですが、ヒトは脆くて不安定な土台の上に生きているということをあらためて思いしらされました。
2011年の震災時のあのどこか頼りない日々にも似たような。
世界は一変です。さまざまな生活様式、価値観も大きく変わっていく気配を感じます。
今後、必要なものと必要でないものがはっきりしていくはずです。なんでこんなことしてたんだろう、なんで我慢してやってたんだろう、こんなのやめてもいいよね、といったことがはっきりすると思います。
それとあまりにも多くの期待を自治体や国に求めすぎすぎるのもどうなんだろうということ。結果的になんの頼りにもならないのに。
国にもっと保証して欲しい、国がもっと早く決めて欲しい、知事が頼りないとか、行政が全国民を守れるはずはありません。
あまり依存しすぎるのも危険なような気がします。
自分や家族を守るためにまずはなにをすべきか、優先事項を決めて対処していく。
結果的に生き死にに関わることになれば、それはそれでそれなりの機関に頼らざるを得ない場面もあるとおもいますが、まずは自分たちで生き延びていくのが基本だと思います。
この数ヶ月ずっと子どもとたくさんの時間を過ごしました。庭でサッカーをしたり、本を読んであげたり、毎日一緒にお風呂に入ったり、子どものたわいもないお喋りに耳をかたむけたり。きっとこんなに濃密な家族との時間は今後もうないかもしれません。
いや、また同じことをしたくないというのもありますが。
不安なことや眠れないこともありましたが、とても幸せな日々でした。
ひとりになりたい、ひとりに酔いたいときもありましたが、それも贅沢な話です。
寝ても覚めても子どもがいつもそばにいる、いつかこの季節を噛み締めるときがくるだろうと思います。
新緑もまぶしく美しい季節になってきました。
まだまだ明るいニュースは見えてきませんが、できることをやっていくほかありませんね。
自分の身は自分で守るのが基本です。誰も助けてはくれません。
でも基本はまあなんとかなるだろうという姿勢が大事だと思います。
お酒のことを少し。
昨年7月から大手GMスーパーの酒売り場でお世話になっていることを書きました。
アルバイトとはいえ新しい職場です。なにはさておき人間関係から慣れなければいけませんし、会社の決まりや実務オペレーションに商品知識、接客応対まで半年間目まぐるしく毎日が過ぎていきました。
人間関係については以前にも書きましたが、目立ち過ぎず控えめに徹しています。頭を低くして過ごしていれば時間が解決してくれます。一日一日慣れていくしかありませんから。
それでも馬が合わないひともいるものですが、そこは大人の対応です。
今楽しくて仕方ないのが商品を知ることです。お酒は知的好奇心を高めてくれます。これまで散々お酒を飲んできたのにお酒についてなにも知りませんでした。「とりあえず生ね」とか「生レモンハイちょうだい、ほら自分で絞るやつ」とか言ってジャブジャブ飲んでただけです、これまでの人生は。
今日はお酒のウンチクを少しだけ。お酒を扱う仕事をしている方は当たり前のことですが、ああそういうことだったのかと気づいた点を紹介します。
①醸造酒は穀物や果実を原料に酵母を発酵させたお酒です。米なら日本酒、ぶどうならワインに、大麦ならビールです。
②蒸留酒は醸造酒に熱を加え、先 蒸発したアルコールを冷やして作ったお酒です。雑に言うとホップなしのビールを蒸留したのがウィスキーですし、白ワインを蒸留すればブランデー、日本酒ならコメ焼酎といったところです。
蒸留酒はスピリッツともいい、ウォッカ、ジン、ラム、テキーラなどが有名ですね。
③混成酒は"醸造酒"や"蒸留酒"に果実やハーブ、甘味を混ぜたりして作ったお酒です。梅酒やみりんなども混成酒です。特に"蒸留酒"で作った混成酒はリキュールとよばれたくさんの商品が売られています。新ジャンルや缶チューハイなどもリキュールになります。よくあるのが発泡酒に麦由来のスピリッツを混ぜてビールぽくしてあるものです。
と、これだけでも少し分かった気になります。さらにそれぞれの実際の作り方を知っていくとそれは奥が深いです。クラフトビールやワインの本を少し読んでいますが、興味深いことばかりです。
この歳になって新たに知りたいことがある、学びたいことがあるのがうれしいです。
気に入ったワイナリーやブルワリーへいつか足を運ぶことも楽しみにしています。売り場の商品を眺めながらそんなことを思い描いています。
たわらノーロード先進国株式で再スタート。
2018.3月から仕事で付き合いのある銀行のお兄ちゃんからつみたてNISA を勧められ"野村つみたて外国株投信"を毎月つみたててきました。
ACWIを投資対象にした自分好みの投信でしたが、昨年末に解約をしています。
近所でお世話になっている信金さんからの強いお願いがあったため、つみたてNISA 口座を移管することにしました。
"野村つみたて外国株投信"の解約は本意ではありませんでしたが、地元の信金さんとは長い付き合いもあり、今後雨の降った時に傘を貸してもらう可能性もあるので致し方無しといったところです。
つみたてNISA の取り扱い商品は金融機関ごとに違っており、信金さんはACWIを対象とする商品を取り扱っていませんでした。
限られた商品の中で選んだのが"たわらノーロード先進国株式"です。
MSCIコクサイインデックスに連動し、信託報酬0.0999%、純資産総額も400億円を超える人気商品です。日本を除く先進国の主要企業に分散されており、これも昨年解約した海外ETF(TOK)と同じ投資対象にしました。
現在は世界的な株高債券高であり、地政学的にも不安定な要素しかありませんが、外れてもいいやといった気持ちで付き合っていきます。
つみたてNISA を始めたのも仕事上の付き合いで今回も信金さんとの絡みからですが、また一からスタートです。
以前にも書きましたが、宝くじを毎月買うような気持ちで積み上げていきます。宝くじよりはいいはずです、きっと。