母親から教わったこと。
今年もお墓参りの季節です。
我が家も朝早く子どもたちを起こし、三代そろってご先祖様に線香をあげてきました。
墓石の前で丁寧に花を添える父と母、それに妻と子どもたち、いつまでもこうやって過ごせるわけはないのですが、それでも末永く末永くと思うばかりです。
父と母は戦時中に産まれたためか、持って生まれたものなのか、とてもたくましく生きているように見えます。
朝早くから裏の小さな畑で農作業をしたり、草むしりに花の手入れ、休むことなく動き回っています。
2人とも働き通しで生きてきましたが、誰かに認めてもらいたいとか、なんで自分ばかりこんな目にとか、そんな甘えは微塵も見せません。弱音も聞いたことがありません。
もちろん後期高齢者ですから、老いももちろんありますが、まだまだ気力体力とも僕よりもはるか上を行っているように感じます。
そんな母親から人生の時々で言われた言葉をご紹介したいと思います。
なんの気なしに言った言葉が、忘れられない言葉として残り続けることってありますよね。
どんな場面で言われたかは省きますが、母親は今までこんな言葉を僕に送りました。
①「あんまり気にすんなよ。あんまり心配すると自分がまいっちゃうぞ」
②「いろんなときがあるんだよ、今に変わってくから、時間が解決するから」
ほかに口癖のように言われたこととして、
③「これ飲んどけ、身体にいいぞ」「風呂場温めろよ」「これで磨くと歯にいいから」「車だけは気をつけろよ」「絶対に保証人にはなるなよ、ハンコ絶対に押しちゃダメだからな」「お前の思うようにやってみたらいい」
なんのことかわからなくて恐縮ですが、僕には十分に響く言葉です。
人の心配ばかりする母親に育てられました。
そして、ここまで生き延びてきました。愛情たっぷりに、なんの苦労もなく。
若い頃は「親の言うこと聞いてたら親みたいになっちゃうよ」とか偉そうに言ってましたが、良きメンター、そんな母親の言葉に助けられてきたような気がします。
子どもたちにとってのそんな父親になれたらと思います。